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|国連75周年|海洋法条約がいかにして公正かつ平等な社会を作ってきたか

【キングストンIDN=マイケル・W・ロッジ】

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、創設75周年に当たって国連に求められているものをテーマにした国連経済社会理事会での演説(7月)で、平和と安全、人権、持続可能な開発という大きな目標に向けられた多国間主義の強化と刷新を呼びかけた。

最大かつ最も長期的な効果をもたらした国連の成果の一つは、海洋に関する法的枠組みを打ち立てたことであろう。これは、正しくも「海の憲法」と称されている1982年の国連海洋法条約という形で結実した。我々は今週、国連創設75年を迎えるが、「より公正で平等な社会」という事務総長のビジョンに対する同条約の貢献を考えてみることは価値があるだろう。

第3回国連海洋条約会議(1973~82)は、それまでに招集された最大かつ最も複雑な多国間会議であった。一方的な主張が横行し、1958年と60年の2回の会議が失敗に終わり、海洋法の行く末に不確実性が漂う中での出来事であった。英国・アイスランド間で勃発した「タラ戦争」のように、アクセスや通過の権利を巡って武力紛争につながるケースもあった。

急速な脱植民地化とその結果として約100カ国が誕生したことで、「海洋の自由」の原則に見られた旧来の海洋秩序が挑戦を受けた。しかし、この原則は同時に、少数の海洋大国が海洋の排他的な利用を主張するために効果的に使われてきたものでもある。同時に、科学技術の急速な進歩が、過剰利用に対する海洋の脆弱性や公害の影響に関する我々の理解を深めてきた。

1982年の海洋法条約は、海洋法における確実性を打ち立て、海洋に平和と秩序をもたらした。海洋の利用における平等な関係を国家間にもたらし、国際の平和と安全に対する主要な貢献となってきた。同条約は、人間の海洋利用に関するあらゆる側面を網羅した多面的なものでありながらも、とくに4つの側面が際立っている。

第一に、海洋法条約は、諸国の海洋における管轄権の範囲という困難な問題を解決した。海軍大国が権利の究極の決定者であった400年間を経て、12海里の領海、200海里の排他的経済水域、大陸棚の定義、主張が競合した場合の紛争解決の仕組みについての合意がなされた。国際海運に用いられる海峡の通航権がすべての国に認められ、内陸国にも海への恒久的なアクセス権が確保された。90%以上の物資は海を通じて運ばれているため、このことは国際貿易・取引の発展にとって大きな貢献となった。

第二に、しばしば見過ごされている事実は、この条約が、これまでに採択された最も重要な環境関連条約の一つであるということである。一つの章がまるごと海洋環境の保護にあてられていることに加えて、「公害」の定義を条約として初めて盛り込んだ。この定義は、その発生源がどこであるかにかかわらず、人間の活動に由来したCO2の排出にも適用される。さらに、海洋環境に関連した同条約の条項は義務的なものであり、無条件、かつ例外を認めない。「能力に従って」「適切に」「実行可能な限り」といった、近年よく見られる語句が使われていないのである。

第三に、私が最も感心したのは、同条約が、地球上で開発されていない最大の天然資源に関する全く新たな法制度を作り上げたことである。「人類共通の財産」と位置づけられたこれらの資源は、国際海底機構(ISA)という国際機関によって管理され、全人類の利益のために持続可能な形で利用される。これらの資源へのアクセスは、先進国であれ途上国であれ、富裕国であれ貧困国であれ、大国であれ小国であれ、保証される。地球上のどの資源もこのような形では管理されておらず、同じような理念を地球外の資源にも適用するよう我々は努力してきたところである。

第四に、海洋法条約が効力を持ち続けていることである。国連が創設わずか37年で採択された同条約は強さを増し、今や加盟国は主要な海洋大国のほとんどを含む168を数える。海をめぐる紛争は条約に従って平和裏に解決され、他のどの条約よりも充実した包括的な紛争解決の仕組みを通じて、国際司法裁判所国際海洋法裁判所によって支援されている。

海洋法条約は、1994年に深海底の採掘について、1995年には国際漁業についてそれぞれ実施協定が採択され、変化する環境や新たな課題に対応できるものであることを示した。特に重要なのは、これらの協定が、1982年に合意された権利や管轄権の基本的なパッケージを損なうことなく、新たな科学的知見と高まる環境破壊への懸念に照らして条約の条項を発展させた点にある。

海洋法条約は、国際法と衡平の原則がイデオロギーに勝利したことを示している。残念なことに、この勝利は依然として不完全なものであり、脅威に晒されてもいる。「不完全」だというのは、条約への普遍的な参加をまだ勝ち取っていないという意味だ。米国など一部の国々がまだ条約に加わっていない。「脅威に晒されている」というのは、グテーレス国連事務総長が指摘するように、不平等が強まり、より複雑化しているということだ。海洋に関して言えば、海洋科学技術の分野で起きている目まぐるしい進歩において格差が生じていること、その科学技術から利益を得る能力がほとんどの途上国に欠けていることに、そうした不平等の実態を見てとることができる。金持ちが先進的な船舶を建造して自由に研究できるのに対して、途上国は、国際的な科学研究に実効的に参加できていないことは言うに及ばず、自らの領海すらまともに調査できていない。

国連75周年は、国際社会が国際海洋法条約へのコミットメントを再確認し、その条項が、平等の原則に従い、全人類の利益になるよう確実な履行を保証する重要な節目なのである。(09.22.2020) INPS Japan/ IDN-InDepthNews

 

 

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