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SDGs for All

SDGs for All is a joint media project of the global news organization International Press Syndicate (INPS) and the lay Buddhist network Soka Gakkai International (SGI). It aims to promote the Sustainable Development Goals (SDGs), which are at the heart of the 2030 Agenda for Sustainable Development, a comprehensive, far-reaching and people-centred set of universal and transformative goals and targets. It offers in-depth news and analyses of local, national, regional and global action for people, planet and prosperity. This project website is also a reference point for discussions, decisions and substantive actions related to 17 goals and 169 targets to move the world onto a sustainable and resilient path.

|国連|「2030開発アジェンダ」費用が急増、数兆ドル単位へ

UN Photo【国連IDN=シャンタ・ラオ】

17項目からなる持続可能な開発目標(SDGs)を含む「2030開発アジェンダ」の履行について国連が評価したところ、予測される費用が年間数百万、数十億ドルの単位から、数兆ドルの単位へと急増していることがわかった。

ピーター・トムソン国連総会議長(フィジー)は4月18日、2030年までに「あらゆる形態の貧困の根絶」等の目標に掲げるSDGs関連費用は、年間6兆ドル、そして新開発目標の期限となる2030年に向けては30兆ドルもの高額に上ると語った。

同時に、SDGs17項目の概要を示した「開発資金に関するアジスアベバ行動目標」(AAAA)は、途上国におけるインフラ格差は年間で1~1.5兆ドルとしており、世界全体での格差は年間で3兆~5兆ドルと推計している。

しかし、国際社会、とりわけ後発開発途上国と途上国は、約5.5億人を貧困から脱出させるなどの国連の大胆な目標を達成するための資金調達に成功することは難しそうだ。

また、グローバルな経済成長の動向も、SDGsのすべて(或いはほとんど)の項目達成に向けて、あまりよい状況にあるとは言えない。

国連経済社会局担当事務次長で、「開発資金(FfD)に関する機関横断タスクフォース(IATF)」の呉紅波(ウ・ホンボ)事務局長は5月22日の記者会見で、「2016年の困難なグローバル環境(=米国経済の足踏みや、中国経済の失速懸念及びBREXIT ショックによる金融市場の混乱等を背景にした世界経済の減速)は、持続可能な開発の達成を目指す各国の努力に大きな影響を及ぼしました。」と語った。

経済社会理事会が主催する5月22日~25日の開発資金国際会議を前に呉事務局長は、「このままでは、2030年までに極度の貧困を根絶するという目標は達成できないだろう」と警告し、「2017年、18年には成長が回復すると見られているが、現在のグローバルな環境ではSDGsの達成は覚束ない」と指摘した。

呉事務局長はまた、貧困との闘いにおいて、普遍的な社会保護の土台(social protection floor)が貧困削減の方法として試されてきていると述べた。それは、収入を増やすだけではなく、生産性と成長を引き上げることによって貧困層を経済的にエンパワーしようというものだ。「これと同じ原則が国際レベルにも適用され、貧困国に対して効果的で十分な資金の裏付けを持ったセイフティーネットが提供されます。」と呉事務局長は指摘した。

グローバル政策フォーラム(GPF、ボン)の事業コーディネーターであるウォルフガング・オーベンラント氏は、このことは事実であり、2030アジェンダの履行には追加的な資源が必要となるとの見方を示した。

「しかし、数十億、数兆、いやさらにもっと、といったような大きな数字を並べたてることで、本当に必要なことに光が当たるのではなく、むしろそれが覆い隠されてしまうのです。」とオーベンラント氏は語った。IATFが5月22日に発表した今年の報告書では、常に論理的で適切とは言えないものの、政策論議に資する重要な素材を提示している。

「将来的な報告に向けた加盟国のより強い主導が、各国が焦点を当てるべきとみなす問題に関して必要となります。というのも、ある問題に関しては、他の問題よりもより長い準備期間を要することになるかもしれないからです。この報告書、さらには『開発資金フォーラム』の成果文書の問題点のひとつは、言及されている巨大な金額がもたらす影響です。」とオーベンラント氏は語った。

各国政府が自らこの額の資金を調達することは困難と見られていることから、民間部門やその資金提供者への依存度が増したり、過剰に依存したりすることになる。

「とりわけ心配なのは、各国政府が、(目標の達成を)『可能にする環境(Enabling Environment)』を整えることで民間部門を刺激しなくてはならないと思い込んでいるように見えることです。これは、しばしば『官民パートナーシップ』や『ブレンド型金融』といった表題でまとめられる、いわゆる『脱リスク化』やその他の手法を指しています。これらは概して、環境や社会面での防護措置を欠いていることが多く、『持続可能な開発』のようなアジェンダを履行するうえで適切なものとは言えません。」と4日間の会合に参加したオーベンラント氏は語った。

ソーシャル・ウォッチ」のコーディネーターで、政府の公約を監視する市民団体の国際的ネットワークの代表でもあるロベルト・ビッシオ氏も同じく懐疑的だ。

ビッシオ氏はIDNの取材に対して、「世界銀行は、すべての貧困層(1日1.9米ドル未満)の生活を引き上げて『貧困の格差』を解消するには年間600億ドルが必要だと推計しています。」と語った。トランプ政権が最近サウジアラビアと結んだ武器輸出契約の規模が1100億ドル超と推計されていることを考えれば、この金額規模はそのごく一部に過ぎない。

 ビッシオ氏はまた、「国際労働機関(ILO)は、まともな社会保護のプラットフォームを国民全員に提供するために必要な資源を有しているのはわずか数カ国だと見ています。」と語った。

ビッシオ氏はまた、「環境破壊が発生したほとんどのケースで、政府はさらに費用をかけるどころか、『何もしない』ことを余儀なくされます。必要とされる『数兆』(ドル)という数字はいったいどこから来るというのでしょう? しかもこれはあくまでインフラだけの話です。もちろんインフラは必要ですが、一方で最も汚職にまみれた部門という現実もあります。」と付加えた。

ILOはまた、経済成長の社会的帰結は非常に大きいとしている。

ILOによると、2017年の失業者数は2億人以上で、16年よりも340万人増えたという。より多くの人が労働可能年齢に達しグローバルな労働市場に参入してくる2018年には、失業者がさらに増えるものと見られている。

「経済成長が目標を下回り、とりわけ後発開発途上国に与える社会的影響は大きくなると懸念する理由がある。」

他方で、タスクフォースの報告書は、「開発資金に関するアジスアベバ行動目標」の7項目の行動領域すべてにおいて、進展が見られる。」と指摘している。7項目とは、資金の流れ(国内の公的資源、国内・国際の民間ビジネスと金融)、国際開発協力、貿易・債務・システム問題、科学・技術・イノベーション・能力開発などである。

にもかかわらず、「履行の上でかなり遅れが依然として存在する。」と報告書は指摘している。

タスクフォースはさらに、最も貧しく脆弱な国々や人々に関してとりわけ懸念があると警告している。後発開発途上国(LDC)48カ国は、現在の成長レベルでは、極度な貧困を根絶するという目標には、到底届かないだろうと考えられている。

2017・18両年に失業者は増えるものとみられる。そして、国際貿易の成長鈍化は、低投資とグローバル経済の失速の結果でもあり原因でもある。

「政策の変化が必要なのは明白だ。」と、タスクフォースは報告書で指摘している。

現在、主要国の経済、金融、社会、環境の各政策の方向性にはかなりの不透明感が漂っている。

世界銀行グループや国際通貨基金(IMF)、世界貿易機関(WTO)、さらに、国連貿易開発会議(UNCTAD)や国連開発計画(UNDP)のような国連機関など、50以上の国際機関からの専門家と分析、データを結集して作成されたこの報告書は、このような不透明な状況のためにグローバル経済に通常以上のレベルのリスクがかかっている、と指摘している。

開発資金国際会議に先立って、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、2030開発アジェンダの履行に関して、速やかに行動を取るよう各国に呼びかけた。

「グローバル化と技術の進歩によって、貧困との闘いにおける大きな前進が可能となったにも関わらず、世界全体で不平等は明確に拡大しています。紛争は拡大し、気候変動や食料安全保障、水不足といったその他の大きな動向も、この数十年で得られた進歩の効果を打ち消しかねない状況にあります。」とグテーレス事務総長は訴えた。

オーベンラント氏は、「必要なのは、民間部門の活動を規制し、企業の活動を持続可能な開発の要請に従わせるような強力な政策措置です。」と語った。

「民間部門を万能薬と見るのではなく、農業・生態系アプローチや循環経済、社会的連帯枠組み等の意義深く革新的なモデルを推進することによって、民間部門を『開く』ことが必要です。」

「ブレンド型金融や官民パートナーシップに関するこの種の言説は、公衆の利益を守るために包摂的かつ透明性が確保された形で原則や基準を発展させるとの『開発資金に関するアジスアベバ行動目標』(とりわけ2030アジェンダの履行の手法を正確に達成するために策定されたアジェンダ)の公約と大きな矛盾をきたします。」とオーベンラントは語った。

国連開発会議(FfD)プロセスでは、当初から普遍的なメンバーシップ、包摂的な特徴、人権の基礎に鑑みて、グローバルな経済ガバナンスにおいて国連の役割を強化することが試みられてきた。それによって、途上国の相対的な役割を強化してバランスを変え、より民主的なグローバルシステムを促進することが可能となる。

「途上国にとって最も重要な問題のひとつである国際的な課税協力を進めるために、国連開発会議(FfD)の成果は、包摂的でない既存の機関を強化する投資を行うよう各国に求めるのではなく、普遍的な加入がある国連の政府間課税機関など、この目的にかなった機関を設立することに向けられるべきです。」とオーベンラント氏は語った。

同様に、「グローバル・インフラストラクチャー・フォーラム」は、国連開発会議(FfD)フォローアッププロセスに対して開かれ、それによって導かれるものでなければならない。これに対して、『途上国の適切な声』への言及は、国際金融機関の改革において『途上国の声を強化すること』を『開発資金に関するアジスアベバ行動目標』が約束したことに比べると、見劣りするものだ。」とオーベンラント氏は強調した。(05.28.2017) INPS Japan/ IDN-InDepth News 

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