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SDGs for All

SDGs for All is a joint media project of the global news organization International Press Syndicate (INPS) and the lay Buddhist network Soka Gakkai International (SGI). It aims to promote the Sustainable Development Goals (SDGs), which are at the heart of the 2030 Agenda for Sustainable Development, a comprehensive, far-reaching and people-centred set of universal and transformative goals and targets. It offers in-depth news and analyses of local, national, regional and global action for people, planet and prosperity. This project website is also a reference point for discussions, decisions and substantive actions related to 17 goals and 169 targets to move the world onto a sustainable and resilient path.

予算削減、そして打ち切りの危機にさらされる国連PKO活動

UN Secretary-General António Guterres (left) swears in Jean-Pierre Lacroix, Under-Secretary-General for Peacekeeping Operations. 12 April 2017. United Nations, New York. Credit: UN Photo/Rick Bajornas.【ニューヨークIDN=シャンタ・ラオ】

2016年から17年にかけて79億ドルもの高額の予算に支えられている16件の国連平和維持活動(PKO)が大規模な予算削減の危険に直面している。また一部については、活動そのものが打ち切られる可能性さえある。

米国は、PKO予算全体の約28%を負担する最大の拠出国だが、これを今後は25%以下に削減するほか、現在進行中の一部の任務についても格下げ、あるいは完全な打ち切りを求めている。

米国のニッキー・ヘイリー国連大使は、3月に外交関係評議会(CRF)で行った演説で、PKOの現在の状況に疑問を呈して事前の警告を行った。

「私たちは、PKO活動をどのように再検討すべきか、包括的なビジョンを今後示すことになります。原則に立ち返って、厳しい問いを発することになるでしょう。つまり、任務の元々の意図は何だったのか、任務は目的を達しているのか、対象地域の人びとを独立に導けているのか、対象国は自助努力として何をしているか、出口戦略はあるか、そして、アカウンタビリティはあるか、といった問いです。」とヘイリー大使は問いかけた。

現在、世界の政治的に不安定な地域(そのほとんどはアフリカ)において国連の旗の下で活動している制服職員は9万8200人以上おり、うち兵士が8万5408人、警官が1万2786人である。

安全保障理事会のイニシアチブにより、国連は既にリベリア・コートジボワール・ハイチの3件のPKOを終了させることを決定しており、まもなく任務の数は13件になる。さらに終了される任務もあるかもしれない。

中絶を推進しているとの誤った非難により国連人口基金への拠出金を既に削減しているドナルド・トランプ政権は、開発や人道支援目的の自発的拠出額の削減も含め、さらなる予算カットを実行することになりそうだ。

現在のところ、米国は国連への最大の拠出国で、国連の通常予算54億ドルのうち22%を拠出している。それ以外は残りの192カ国で出しあっている。

トランプ政権はまた、2018年会計年度の国務省と国際開発庁を合わせた予算を約28%カットしたが、国連への支払いの一部は国務省関連予算を通過しているため、マイナスの波及効果がありそうだ。

しかし、主に行政上の理由で、大ナタが振るわれるのはもう少し先のことになりそうだ。

ジョージ・A・ロペス氏(ノートルダム大学クロック国際平和研究所セオドア・M・ヘスバーグ師名誉教授[平和学])はIDNの取材に対して、「平和維持活動の割り当てと予算削減は、国連拠出金委員会の助言を受けて国連総会が3年ごとに算定をやり直し変更を加えることになっています。」と語った。

次の大きな見直しは2018年12月の予定だ。それまでは毎年の「技術的」な見直しのみがなされる。2017年の見直しは6月に行われる。

「米政府はこのスケジュールを守り、今後数か月間はニューヨークの国連本部と協力していかなければなりません。現在の規則がそうなっている以上、大きな変化は次の3年ごとの見直しまでなされるべきではありません。」とロペス氏は語った。ロペス氏は、国連による北朝鮮制裁を監視・履行する国連専門家パネルの委員を務めたこともある。

国連のステファン・ドゥジャリッチ報道官は4月24日、アントニオ・グテーレス事務総長が21日にホワイトハウスでトランプ大統領と短い会談を行った際に分担金削減の件についても議論されたのかとの記者の問いに対して、「米国内での資金提供と予算策定プロセスはまだ進行中です。皆さんが知ってのとおり、この国の憲法に従って、米議会内で協議と議論が行われている最中です。」と記者団に語った。

ドゥジャリッチ報道官はまた、「トランプ氏との会談はわずか20分間でしたが、グテーレス事務総長は会談の内容に『非常に満足』しており、また近いうちにトランプ氏と再度会談を持つことを希望しています。」と語った。

他方で、PKO参加兵士による児童も含めた大規模な性的暴行スキャンダルが報じられ、PKO自体が厳しい批判にさらされている。少なくとも8件の事件が調査中だ。

一部兵士による法定強姦[訳注:同意能力を認められる年齢に達しない者と性交を行う罪]などに関する容疑について問われたドゥジャリッチ報道官は4月21日、8つの事件のうち1件は解決済みと述べた。この事件では[強姦の結果として生まれた子の]父親が誰であるかはすでに明らかになり、[当該兵士を派遣した]加盟国によって母親に対して養育のための補償金が支払われている。

「他の7件についても関連加盟国と協力して追跡している」と報道官は付け加えた。

ある事件では「国連が被害者と(容疑者の派遣元)加盟国の間に入って進めているDNA検査を通じて父親を特定しました。国連は、各加盟国と連携してDNA検査を促進し、随時訴えを処理しています。」と報道官は語った。

「私たちは、名前が記録に表れない被害者に関する調書を提供するよう弁護士に求めるべく、関係省庁に働きかけています。私の理解する限り、事件の真相解明に向けた努力は進められています。嫌疑がかかっているPKO隊員の派遣元にあたる各加盟国は、捜査に協力して犠牲者の母親に補償金を支払い、罪が特定されれば訴追する責任があることは明白です。」と報道官は指摘した。

国連は昨年、それまで6年間にわたって否定し続けていた、PKOによるハイチのコレラ蔓延の責任(それまでコレラの症例が確認されていなかったハイチでPKO要員からコレラが蔓延した事件)について認めた。これによって1万人以上が死亡し、さらに数千人が倒れている。

ロペス氏は、「政治レベルでは、トランプ政権による国務省予算の削減と、米国を世界とその中における米国のリーダーシップから孤立させることになるその他多くの問題について、米上院議員の重鎮たちが困惑しています。」とIDN取材に対して語った。

したがって、皮肉なことに、共和党の歴代大統領やさらに保守的な下院・上院議員が、これまでは国連を批判し、実際にさまざまなレベルで対国連予算を削減してきたにも関わらず、「トランプ氏の下でこれらの議員が大統領の路線を拒絶し、政治的に首尾一貫した行動をとるために、(トランプ氏が求める国連に対する)予算削減に反対の声が強まるかもしれません。」とロペス氏は語った。

しかし、議員らが言うように、トランプ政権の予算に最終的に何が残るかが判明する前に、「多くのことが水に流されねばならない。」「とはいうものの、より重要な問いは、PKO活動について任務を損なうことなく3%の予算削減の影響を吸収できるのか、また、あるいは、PKO活動関連で既に着手している改革によって、国連がより効率的な運用能力を見せることで、米国議会の議員らを実際に満足させることができるのか、というものだ。」

「この後者の懸念は、伝統的に国連を非難し分担金削減や引き揚げを口にする米国の政治家の常套文句となっています。」とロペス氏は語った。ロペス氏はかつて、米国平和研究所(ワシントンDC)国際紛争管理・平和構築アカデミーの副所長を務めたこともある。

他方、経費と加盟国が拠出した財源の使用に関して事務局が現在進めている見直し作業の一環として、グテーレス事務総長は4月20日、PKO活動における航空関連資産使用の効率性を高めることで経費を削減する取り組みを開始した。

国連は現在、固定翼機58機、回転翼機157機を、16件のPKO活動の任務のうち12件と、6件の特別警備任務において使用している。これらの航空機使用の年間経費は2015-16年期で7億5000万ドル近くにのぼった。

これらの資産は必要な兵站と軍事機能を提供しており、グテーレス事務総長はその重要なコスト上の含意を考慮に入れて、各現場のトップに対して、航空機の構成及び使用状況を体系的に分析・調整し、よりコストを抑える別の解決策がないか探るよう求めている。「これもまたPKO活動が革新するひとつの機会です。」とドゥジャリッチ報道官は語った。

国連によると、初のPKO活動はイスラエルとアラブ諸国間の休戦協定を監視するために1948年に開始した国連休戦視機構(UNTSO)として知られる活動である。

それ以来69件のPKOが実施され、約120カ国の3326人が国連の旗の下での活動により殉職している。1988年には国連PKOはノーベル平和賞も受賞している。

ロペス氏は、「もっぱら国連の観点からこの状況を眺めてみると、国連がそのPKO活動における非効率や過ち、不透明性の問題を解決する姿勢を見せるには、今が最も適切な時です。」と指摘した。

「潘基文前事務総長の離任直前に報告書を出した『PKO活動に関するハイレベル再検討パネルの勧告』の中で、まだ履行されていないものが数多くあります。」とロペス氏は語った。

勧告に記された多くが履行されることで、効率性と予算面で大きな改善につながることになる。さらに、グテーレス新事務総長は、PKO活動を改革し費用対効果を高める手法で、国連改革に対するスマートなアプローチを示している。

「したがって、国連はすでに、脅されたり兵糧攻めにされたりしなくても、幾つかの点で、既に内部改革を進めていると言える。これが進展すれば、国連と米国の双方がある種の勝利を宣言し、25~28%の間での3年間の分担金支払いに問題なしとすることができるだろう。」と、カーネギー倫理・国際問題評議会(ニューヨーク)で上級研究員を務めたこともあるロペス氏は語った。

ロペス氏はまた、3件の平和維持活動の終了について、「コートジボワールとリベリアでの任務終了は長く待ち望まれていたものでした。なぜなら国連の制裁やその他の大型の事業も同様に終わりに近づいているからです。それぞれの国が安定を見たことは国連の活動の勝利だと言えます。」と語った。

他方で、「人道上の悲劇と国連に対するイメージ低下を招いたハイチPKO活動は、人間の安全保障の改善手法に関して、より多角的な取り組みが必要であることを物語っています。しかし、それが国連の下で活動している多国間PKOから確実に生まれるということにはなりません。」「これら3つの事例における変化は、PKO活動の効率性とアカウンタビリティの向上を印象付けることになるかもしれません。」とロペス氏は指摘した。(04.28.2017) INPS Japan/ IDN-InDepth News 

 

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