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SDGs for All

SDGs for All is a joint media project of the global news organization International Press Syndicate (INPS) and the lay Buddhist network Soka Gakkai International (SGI). It aims to promote the Sustainable Development Goals (SDGs), which are at the heart of the 2030 Agenda for Sustainable Development, a comprehensive, far-reaching and people-centred set of universal and transformative goals and targets. It offers in-depth news and analyses of local, national, regional and global action for people, planet and prosperity. This project website is also a reference point for discussions, decisions and substantive actions related to 17 goals and 169 targets to move the world onto a sustainable and resilient path.

防災で重要な役割担う宗教指導者たち

【ジュネーブIDN=ジャヤ・ラマチャンドラン】

信仰を基盤とした団体(FBO)や国連諸機関、非政府組織(NGO)、学術機関の代表らが、災害リスクへの脆弱性を減じるために地域の宗教コミュニティーに関与し、しばしば最も悪影響を被っている女性の声に特に耳を傾け、彼女らの事情を考慮に入れる必要性を強調した。

10月13日の国際防災デーを前にして開かれたラウンドテーブルでは、地域の防災活動に関して地域の宗教コミュニティーを支援し、彼らの精神的資本を「活用」することで、信仰を基盤とした団体の貢献を最大化することが訴えられた。

ラウンドテーブルではさらに、災害は神の与え給うた罰であるという根強い迷信を取り除くために積極的に活動し、災害に対処するために祈りの場を準備すること、宗教指導者らのコミュニケーターとしての役割を強化することが訴えられた。

討論は10月10日、「仙台防災枠組みに対する信仰を基盤とした団体の役割」をテーマに、スイス・ジュネーブのエキュメニカル・センターで開かれ、創価学会インタナショナル(SGI)宗教・地域社会の共同学習イニシアチブ(JLIF&LC)世界教会評議会(WCC)が共催した。

15年計画(2015~30年)の「仙台防災枠組み」は、自発的で非拘束的な性格のものである。2015年の第3回国連防災世界会議の後に、国連総会によって承認された。災害リスクの減少と、生命・くらし・健康の損失、個人・企業・社会・国家の経済的・物理的・社会的・文化的・環境的資産の損失を抑えることを目的としたものだ。

国連国際防災戦略事務局(UNISDR)のデニス・マクリーン広報渉外部長は、「信仰を基盤としたネットワークは貴重な『精神的資本』を成しています。」と指摘したうえで、「2013年12月に台風で6000人の死者を出したフィリピンのタクロバンでは、被災者が喪失に対処する力を見出す手助けをするうえで宗教組織が中心的な役割を果たしました。」と当時を振り返った。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のホセ・リエラ=セザンヌ氏は、苦難と逆境に直面して被災地に強靭さを与えるうえで宗教指導者や宗教組織、信仰を基盤とした団体の果たす役割は、人道支援コミュニティーの間で高い評価を得てきた、と語った。

宗教関係者は特別の信頼を勝ち得ていることが多い。彼らは人々の心に働きかけ、その態度と行動を変えることができる。また、国家機関やそのサービス供給が弱いところで公共の福祉のために役割を担うことができる。教会やモスク、その他の祈りの場所は、しばしば、人々が考えていることを語り合い、地域社会全体に利益になる事柄についてメッセージを共有する場となる。
リエラ=セザンヌ氏は、「UNHCR事務所は既に、信仰を基盤にした、あるいは信仰に影響を受けた支援NGOや、地域の宗教コミュニティー、宗教指導者らと協力を進めています。」と語った。こうした協力は、「持続可能な開発に向けた2030アジェンダ」においてさらに拡大してゆくこととなるだろう。

国連のパートナーとっての大きな問題は、これらの諸団体が持ち込む、人的、金銭的、精神的資源が、まさに同じコミュニティーの支援に取り組んでいる全ての人々に、いかによりよく理解され、より効果的に活用されるか、という点だ。

信仰を基盤にしたアクターとの協力を阻みかねない境界線には、▽他の宗教的バックグラウンドを持つ人々への敵視あるいは排除、▽他の宗教を持つ個人あるいはコミュニティーに向けられる暴力の煽動、▽支援継続の条件として改宗を迫ること、▽早期の結婚やジェンダー関連のステレオタイプ、スティグマ、差別、を挙げることができる。

リエラ=セザンヌ氏はまた、「中東での難民や避難民の急増は、難民や亡命申請者に対する保護や支援を提供するうえで宗教指導者や信仰を基盤とした団体、地域の宗教コミュニティーが果たし得る役割に対する関心と懸念を引きおこすことになりました。」と語った。

実際、このことがあって、当時の国連難民高等弁務官で次期国連事務総長に就任するアントニオ・グテーレス氏が2012年、例年行っている「難民保護の難題に関する対話」のテーマとして「宗教と保護」を選んだぐらいだ。

世界教会評議会のプロジェクトである「エキュメニカル水ネットワーク」のディネシュ・スナ氏は、CASA(ACT連合とWCCのメンバーである「社会的行動のための教会補助組織」)の活動を参考にしているという。1999年、スーパーサイクロンがインドのオリッサ州を襲い、1万人以上が亡くなった。CASAは「地域を基盤とした災害対策・緩和」プロセスに関わり、地域での意識喚起を行うために積極的な役割を果たした。

ACT連合のクリストフ・アーノルド氏は、エボラ出血熱対策に際して宗教指導者らが果たした役割について説明してくれた。危機の中で大きな課題になったことのひとつは、医者からの告知に伴うスティグマと恐怖の問題であった。人々は医者を信用せず、以前と同じような(素手で遺体を清めるなどの)埋葬方法を続けたため、エボラ熱が急速に拡大したのである。

JLIF&LCのオリビア・ウィルキンソン氏も、地域の宗教コミュニティーに関する証拠に基づく見方と、人道支援における宗教の関与について見解を語った。地域の宗教コミュニティーは、すでに確立された地域ネットワークの力と、共同体意識を活用して強靭さを生み出す能力を通じて、脆弱性を克服するのである。

「災害に関する精神的な文脈を無視することはできません。というのも、それはリスクに関する認識を理解するうえで重要な一部を成すからです。」とウィルキンソン氏は語った。地域の宗教コミュニティーと関与することで、こうした認識はよりよく理解され、防災介入の意義と適切さを強化することにつながる。

例えばフィリピンでは、防災のために地元の司祭を訓練することが、地域住民の不安感を克服するうえで極めて重要な要素となった。台風「ハイヤン」の後、地元の多くの司祭が地域社会の防災の取組みに深くかかわった。こうした訓練は彼らの思考を反映したものであり、防災に関する技術的知識、聖書の教義に基づく学習、防災に関する全体的なものの見方を提供するインスピレーションと組み合わされたものだ。

SGIの浅井伸行平和運動局開発・人道担当副部長は、2011年の東日本大震災と2016年4月の熊本地震の後、日本の創価学会は地域の会館に数千人の避難民を収容し、支援物資を提供したと語った。救援物資を積んだ隣県からのトラックは地震発生からわずか1時間で出発しており、対応の素早さは被災地にとって大きな助けになったという。

多くの創価学会員が、避難所となった創価学会の会館や他のコミュニティーセンターで自発的に支援活動に加わった。会館に避難した地震の被災者らは、これらの会館では誰もが分け隔てなく温かく迎えられ、SGI会員によって支援の手を差し伸べられたと話している。

タイ国連代表部のサシワット・ウォンシンサワート氏は、宗教団体は仙台防災枠組みで直接的に言及されてはいないものの、市民社会の重要な役割については強調されていると指摘した。教会やモスク、寺院は、地域とのつながりを持つ最も古い場所であり、人々を守り被災者の苦痛を軽減することができる。

2004年にインド洋を襲った大津波の後、仏教寺院の僧や尼僧がリーダーシップを発揮し、行方不明者に関する情報を流したり、寺院を避難所に変えたり、生命と死に関する理解を深めるための心理的なケアを行ったりした。2011年の東日本大震災の際には、成田近くにあるタイの仏教寺院が支援を提供し、遅延物資の貯蔵・配給センターとして利用された。(11.09.2016) INPS Japan/ IDN-InDepthNews

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